東京・ロンドン、2026年6月14日
FLOWRAとORECが海底エンジニアリングに関する新たな連携協定を締結

写真左から:
・資源エネルギー庁・風力事業推進室長 福岡 功慶 氏
・FLOWRA 理事長 寺﨑 正勝
・ORE Catapult 浮体式洋上風力部門長 Andrew Stormonth-Darling 氏
・英国エネルギー担当大臣 Michael Shanks 氏
浮体式洋上風力技術研究組合(FLOWRA)とOffshore Renewable Energy Catapult(以下「OREC」)は、2026年6月14日、ロンドン・ダウニング街10番地の英国首相官邸において、浮体式洋上風力発電に係る海底エンジニアリング技術開発協力に関する連携覚書を締結しました。
FLOWRAとORECは、浮体式洋上風力分野における包括的な技術開発協業の検討を目的として、2025年3月7日に覚書を締結しています。今回の海底エンジニアリング技術開発に関する新たな覚書は、先の覚書に新たな協業目標を示した重要な一歩となります。
本覚書は、FLOWRA理事長・寺﨑正勝と、ORECの浮体式洋上風力分野最高責任者であるAndrew Stromonth-Darling氏により署名され、英国エネルギー担当大臣のMichael Shanks氏、および資源エネルギー庁・風力事業推進室長の福岡功慶氏の立ち会いの下で締結されました。
本覚書は、FLOWRAおよびORECを結節点として、日本と英国の産業界ならびに公的研究機関による二国間連携を一層強化するとともに、海底エンジニアリング技術開発体制の構築・運用を通じて、洋上風力発電プロジェクトの建設費用を早期かつ大幅に低減することを目指すものです。
具体的には、両国政府機関と連携しつつ、ロボット技術やデジタル技術を活用したシステムを構築し、厳しい冬期を含め年間を通じて海底建設作業を可能にするとともに、これを従来の作業船による洋上建設作業と有機的に組み合わせることで、洋上風力発電の競争力向上に貢献することを企図しています。
FLOWRAは、技術研究組合として、国内外の関係機関との連携を通じ、浮体式洋上風力発電の共通基盤技術の研究開発を推進し、コストおよびリスクの低減に取り組んでいます。
ORE Catapultは、洋上再生可能エネルギー分野のイノベーションを促進し、技術開発を加速させるとともに、英国全土における企業の成長と雇用創出に貢献することを目的として、2013年に設立された英国の研究・技術機関です。世界トップクラスの試験・研究プログラムと独自の中核研究拠点を通じ、産業界、学術界、学術界および政府と連携しながら、技術の信頼性向上と知見の高度化に取り組み、洋上再生可能エネルギーのコスト削減に直接的に貢献しています。
寺﨑 正勝FLOWRA理事長のコメント
2016年にパリ協定が発効して以来、国際社会は、時に困難に直面しながらも、脱炭素社会の実現に向けた歩みを着実に重ねてきました。同時に、近年ほど、エネルギーを安定的に確保することの重みが、社会全体で強く認識された時代もありません。浮体式洋上風力は、脱炭素とエネルギー安全保障という二つの課題に向き合う上で、極めて重要な選択肢であると考えています。
もっとも、浮体式洋上風力は、理念や期待だけで社会に根づくものではありません。自然条件、施工、保守、人材、サプライチェーン、そして事業性という現実を一つひとつ乗り越えて初めて、持続的な産業となります。私は、技術を語るときには常に、それを支える現場の方々、地域社会、そして将来世代への責任を忘れてはならないと考えています。
今世紀に入り、世界各地で多くの関係者が浮体式洋上風力の普及に尽力し、その技術的実現可能性を示してきました。しかし、本格的な普及と産業化を実現するためには、なお一層のリスク低減とコスト削減が不可欠です。昨年春、当組合として最初の連携覚書をORECと締結して以来、志を同じくする多くの関係者と対話を重ね、The Moonshotというイノベーション・サイクルを組み込んだシステム統合の枠組みを共に築いてきました。このたび、最初の連携相手であるORECと改めて海底エンジニアリング技術開発に関する覚書を締結し、課題解決に向けた歩みをさらに具体化できることを、大変意義深く受け止めています。
浮体式洋上風力のコスト削減には、需要の見通しを明確にし、市場形成を促す開発目標が不可欠です。ただし、規模の経済のみに依拠するだけでは十分ではありません。今回の海底エンジニアリング技術開発体制の構築・運用により、通年での海底建設作業が実現すれば、より早期の発電開始が可能となり、浮体式洋上風力の経済性は大きく向上するものと期待されます。また、その技術は着床式洋上風力をはじめ、他の海洋エネルギー分野にも好影響をもたらすものと考えています。
英国には、オフショア開発に関する深い知見と豊富な経験に加え、イノベーションを梃子として新たな成長を切り拓く進取の気風があります。一方、日本には、ものづくりを通じて技術を磨き、品質と信頼性を積み重ねながら産業を育ててきた経験があります。デジタル産業基盤と現実世界の技術を融合させるフィジカルAIも、今後の国家成長戦略において重要な役割を担うものです。
日英両国が中心となり、国や地域を越えて、これまで連携してきた方々とも力を合わせながら、先進的な知見と現場の知恵を結集することで、海底エンジニアリングという新たな可能性を切り拓いてまいります。派手な近道はありませんが、誠実に課題を見つめ、実装にこだわり、関係者の皆様と一歩ずつ前に進むことこそが、浮体式洋上風力の早期コスト削減と社会実装への確かな道であると信じています。
Mr. Andrew Stromouth-Darling OREC 浮体式洋上風力分野最高責任者のコメント
FLOWRAとの新たな覚書の締結は、両組織、そして両国の関係が一層緊密になっていることを示すものです。又、企業間および両国間の関係においても同様です。浮体式洋上風力に係る海底技術をテーマとして選定したことは、本分野にとって極めて意義深く、コスト削減とプロジェクトの早期実現に向けた大きな機会となります。
本覚書の焦点は、両国の洋上風力産業が有する経験と能力を相互に補完することにあります。英国が有するオフショア・エネルギー・エンジニアリングの長年の実績と、多くの日本企業が有する高度な技術力を組み合わせることで、大きな成果を生み出すことが可能になります。
浮体式洋上風力産業は、世界の多くの国々にクリーンで自国由来の電力を供給する大きな可能性を有しており、今回のような国際的なパートナーシップは、その実現に向けた歩みを加速させる上で極めて重要です。
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連絡先
浮体式洋上風力技術研究組合(FLOWRA)
〒105-0004 東京都港区新橋1-1-13 アーバンネット内幸町ビル3F CROSSCOOP内
E-Mail: info@flowra.or.jp
Web: https://flowra.or.jp/
LinkedIn: https://www.linkedin.com/company/flowrajapan/
英国洋上再生可能エネルギー技術開発促進機関(OREC:Offshore Renewable Energy ORE Catapult)
Inovo Building, 121 George St, Glasgow G1 1RD UK
Email: media@ore.catapult.org.uk
Website: https://ore.catapult.org.uk/
LinkedIn: https://www.linkedin.com/company/offshore-renewable-energy-catapult/

